外国為替ってなに?
外国為替取引とは
「外国為替取引」とは世界各国の通貨(日本円、アメリカドル、ユーロなど)をお互いに 交換することです
円とドルの取引で言うと、日本円を支払って、代わりにアメリカドルを買うこと、
もしくは逆に、アメリカドルを支払って、日本円を買うことになります。
例えば、アメリカに旅行に行くときを考えてみましょう
普通、旅行に出発する前に銀行に行って、円を支払ってドルを買います。
そして、帰ってくるときには残ったドルを売って円を買い戻してから 日本に帰ってきます
この取引も為替取引の一つです
お金を「売って」お金を「買う」
お店で「物」を買うとき、お金は商品の「対価」として受け渡しされます
そのため、通常お金を「売る」とか「買う」と言う概念は存在しません
しかし、外国為替取引は、お金をお互いに交換することですから、商品自体もお金になります
お互いに、相手からお金を「買って」、代わりに自分のお金を「売って」いることになります
つまり、為替取引は必ず「買い」と「売り」がセットになっているのです
この感覚がなかなかつかみにくいところで、外貨預金をするときも多くの人は 「ドルを買う」とか「ユーロを買う」と買うことしか考えませんが、実際には その裏で「円を売っている」と言うことを忘れてはいけません
もっていないお金を「売る」?
さて、日本人にとって円を売って外貨を買うと言うのは、自分が持っているお金で 外貨を買うわけですから感覚的にもわかりやすいと思います
しかし、為替取引では、例えばフランス人でも円を売ってドルを買うことが出来ます
この時、フランス人は普通、円を持っていませんので、相手に支払う円をどこかから調達してこなければなりません
そこで銀行から円を借りてきて、相手に渡すことになります
そして、相手からはドルを受け取ります
フランス人はドルを持っていても仕方ないので銀行に預けておくことにします
すると、この人にとっては、銀行から円を借金し、ドルを銀行に預けている ことになります
言い換えれば、「円の負債」と「ドルの資産」を持つことになります
この状態で、ドルの価値が上がって円の価値が下がる(円安ドル高)と、 「円の負債」の価値が減って「ドルの資産」の価値が増えるので、得をすることになります
逆に円高ドル安になると円の負債が増えてドルの資産価値が減るので損をすることになります
ここで重要なのは、フランス人がドル/円を買っている場合も、日本人がドル/円を 買っている場合も結果的には全く同じだと言うことです
自国の通貨に関係なく、ドル/円を買うということは、「円の負債」と「ドルの資産」を持つことになります
これを別の角度から見れば、我々日本人でも、円が絡まない「ドルを売ってユーロを買う」と言うような 取引も可能であると言うことが理解して頂けると思います。
そしてこの時、「ドルの負債」と「ユーロの資産」を持つことになり、 単純にドルが上がるかユーロがあがるかだけで損得が決まると言うことになります